「Calling」 福山雅治
93年10月21日に発表された福山雅治さんの5枚目のアルバム。4枚目のアルバム「BOOTS」からおよそ1年ぶりのオリジナルアルバムとなりました。
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アルバムについて
93年10月21日に発売された福山さんにとって5枚目となるオリジナルアルバムです。このアルバムで自身初となるオリコンチャート1位を獲得しています。
前作の「BOOTS」同様、収録曲はすべて福山さん自身が作詞・作曲したものとなっています。
収録曲は8枚目のシングルに入っている「All My Loving」や「恋人」をはじめ、7枚目のシングル「MELODY」など多くの人気曲が含まれていて、オリコンチャート首位になっただけのことはある力作と言えるのではないでしょうか。
前作の「BOOTS」でも進化した福山雅治さんを見ることができたわけですが、このアルバム「Calling」ではそれよりもさらに一歩進化を遂げた福山さん。
このアルバムが発表された頃は、シングル曲もそれなりに売れだしてきた頃です。でも、夢を追いかけてもがいていた時代を忘れてはいけない・・・そういう気持ちがこのアルバムの中に収録されている曲の歌詞のところどころで表現されているような気がします。
また、このアルバムを発売した頃から「ラブソングの中に自分の人生観や人間性といったものを表現していくのもおもしろいなと考え出した」(non-no 集英社95年3月号)と語っています。
アルバムのタイトルに込められた思い
アルバムのタイトル「Calling(コーリング)」ですが、これには呼んでいるというような意味があって、そのタイトルに込めた思いを本人がラジオで話されていたことがあります。
「蜜柑色の夏休み」に登場する福山さんの母方のおばあ様がいらして、ある時、膝を痛められたそうです。
その話を聞いて「無理しないでね」と福山さんは声をかけたのだとか。
するとおばあ様は「うん、でもそういうわけにもいかんとよ。畑が呼びよるけんね」と答えられたそうです。(その時の話は「昭和やったね」の歌詞の中にも登場します)
それを聞いた福山さんは、おばあ様が畑と共に生きて、畑にまた生かされているという、そういう生き方をしていることを知って、自分も音楽やエンターテイメントという分野でいつかそんな風にして生きていきたいと思われたそうです。
このアルバムのタイトルにはそんな思いを込められているそうです。
収録曲
1 | Calling |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:佐橋佳幸 | |
ライブでみんなが手拍子になる曲が欲しいと作られた楽曲で、ライブでもバンドのメンバーが手拍子を観客に促す場面があります。 | |
2 | All My Loving |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:小原礼 | |
パナソニック「CDラジオカセット」 CMソング。福山さんの8枚目となるシングルの中の最初の曲。オリコンチャートでも3度目となるTOP10入りを果たしています。 | |
3 | Moon |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:小原礼 | |
アメリカを意識して作られた曲で、ブルース調の福山さんにしては珍しい曲となっています。 | |
4 | 言い出せなくて… |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:斎藤誠 | |
最初に「友達のまま雨にうたれたいつもと同じ帰り道」というフレーズが頭に思い浮かんだ曲なのだとか。 | |
5 | KISS AND KILL ME |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:斎藤誠 | |
ギターのリフがとっても恰好いい曲であり、ギターソロは福山さん本人による演奏だとか。 | |
6 | 恋人 |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:佐橋佳幸 | |
パナソニック コンポSC-CH605「レスティ」CMソング。8枚目のシングルの2曲目の楽曲。別れた恋人とのこと、彼女への忘れられない思いを歌った切ないバラード曲。「あの日 君より傷つくのが怖かった とても」という歌詞がとても印象的。 | |
7 | 遠くへ |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:小原礼 | |
ロッテ「新作・グリーンガム」CMソング。ライブなどではよくアンコール曲として歌われてきた楽曲。歌詞の内容から地元の長崎を出て東京へと夢を追いかけて出てきたことが描かれている曲ではないかと推測できます。 | |
8 | MELODY |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:斎藤誠 | |
ロッテ「新作・グリーンガム」CMソング。7枚目のシングルの最初の曲。このシングルで自身2度目のオリコンチャートTOP10入りを果たしています。ちなみに福山さんはこの「MELODY」でその年の紅白歌合戦に出場しています。 | |
9 | Marcy's Song |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:佐橋佳幸 | |
テレビに出ている自分のことを表現した歌がこの「Marcy's Song」です。歌詞の中にある「虚像を強制された」「そんなに疲れてないで」「やがて人間不信」「いつか記憶喪失」といったところからも当時の本人の葛藤や不安や悩みといったものを想像することができます。 | |
10 | IN THE CITY |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:斎藤誠 | |
イントロのメロディが印象的でもあり、悲しさや切なさを感じさせます。 | |
11 | IN MY HEART |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:小原礼 | |
MBS系「テレビのツボ」オープニングテーマ。夢を追ってやってきた頃、熱い心を持ってあきらめずにやってきた自分を再確認するような歌詞となっています。 | |
12 | Good Luck |
作詞・作曲:福山雅治 編曲:斎藤誠 | |
スローテンポな曲で、福山さんのやさしい歌声が心地よい楽曲でもあります。 |